《Q01》鍼は、体に対してどんな効果があるのですか? どうして痛みがとまるの?
からだに刺激(鍼)を与えることにより、
(1)筋緊張を緩和させ、血液循環を良くし、
(2)免疫力(抵抗力)を高めて丈夫な体にし、
(3)自律神経の調整をして、病気を予防します。
痛みのほとんどの原因は、拘縮した筋肉が神経を圧迫して発生しているものです。そこでこの筋肉に鍼をして緩ませるのです。そのため、痛みや循環・代謝障害に有効なのです。ただ、鍼灸は魔法でも麻酔でもありません。あなたの持っている治そうとする力を最大限に引き出し、治癒までの時間を短くしてくれるのです。
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《Q02》鍼ってどんなもの?鍼をすると体の中はどうなりますか?
日本で使われている鍼は、ほとんどが中国鍼か和鍼(日本鍼)です。中国鍼は和鍼に比べ、大きく太いものが多いが、和鍼は、日本人に合うように作られたもので髪の毛より細いものもあります。《Q03》に写真を載せてありますのでご覧下さい。
材質は、主に金、銀、ステンレスです。そのなかでも適度な硬度と弾性をもち、しかも折れにくく、サビにくい性質があるステンレスの和鍼(時には中国鍼)を当院では使用しています。 種類は、もともと古代九鍼といって九種類の鍼が使われていたようですが、今では一般的にごう鍼(形は縫い針のようですがもっと細く、しなやか)を使っている治療院が多いようです。ほかに接触鍼(刺さない皮膚上をなでなでする鍼)、皮内鍼(皮内に留めておく置き鍼のこと)、梅花鍼(ブラシのように鍼がついていて、それでトントンとする鍼)などいろいろな種類の鍼があり、症状や場所によって使い分けます。鍼を体にすると、身体は鍼を異物と感じます。これに対して身体側に抗原抗体反応が起きて、免疫能力を高めます。また、鍼をした周りに微少の炎症が生じます。この微少炎症に対する身体の抗炎症作用が大きな炎症(例えば捻挫など)を鎮めると考えられています。 さらに、鍼は自律神経にも作用します。自律神経調整作用による不定愁訴群に対する効果は更年期障害をはじめ、ストレス等による消化器系や循環器系の失調に効果があります。
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《Q03》鍼は痛くないですか?
鍼というと皆さんは、注射針や裁縫針を想像してますよね?治療に用いる鍼はこれらの針とは比べようもなく繊細でしなやかなものです。鍼と針、字も違いますね。治療中の恐怖感・緊張感・不安感は全く不要です。犬猫やうま、小児だって治療に鍼をします。私は、犬猫やうまに鍼はできませんが、一度うちの茶太郎(下のトラ猫)が便秘だったときに試してみたことがあります。気持ちよさそうに身を任せていましたし、便秘も解消されました。
もっとも鍼には、この刺痛とは別に“ひびき”があります。これは『痛い!』という痛みとは別です。
この“ひびき”のことを「得気」といいます。だるい、腫れぼったい、重い、しびれるような感覚で、ズーンとかドーンとした感じがします。これは、鍼治療独特の感覚です。患者さんによっては、表現しようがないので、痛いとおっしゃる方もいますが、決して不快な感覚ではありません。最初のうちは違和感があるかもしれませんが、慣れてしまえばスヤスヤと眠ってしまう方も少なくありません。
「得気」には、字のとおり“気を得る”とか“気が至る”という意味があります。鍼をして「得気」させることにより、病所で滞っていたり詰まっている気を促し通すのです。
違いを見比べてください!
| 針の種類 |
太さ |
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| 注射の針 |
皮下注射針 |
0.30mm |
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| 筋肉注射針 |
0.40mm |
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| 静脈注射針 |
0.65mm |
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| 縫い針 |
木綿針 |
− |
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| マチ針 |
− |
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| 鍼灸の針 |
40mm 12号 |
0.12mm |
 毛針(もうしん)と呼ばれています |
| 50mm 16号 |
0.16mm |
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| 50mm 20号 |
0.20mm |
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《Q04》灸ってどんなもの? 灸をすると体のなかはどうなりますか?
灸とは、ヨモギの葉を乾燥させて葉脈の部分を取り出したもので、それを艾(もぐさ)といいます。灸には、直接灸と間接灸があります。
直接灸というのは、もぐさを肌の上にのせて燃やし、熱することで異種蛋白体ができます。この異種蛋白体を身体が異物として感知し、抗原抗体反応が起きて身体の免疫力を高めます。喘息で灸治療が効果的な理由はこういうわけです。
間接灸というのは、もぐさを直接肌にのせることはしないで、もぐさを燃やした熱を利用して身体のポイントを温めます。これには、棒灸・塩灸・にんにく灸などたくさんあります。せんねん灸も間接灸にあたります。
どちらも温熱効果があり、体の冷え、血液循環が悪いところに対して高い効果が期待できます。
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《Q05》灸は熱くないですか?
キュウ〜〜っと熱いので、きゅうと言われるようになりました(笑)。
いえいえ、違います。温熱療法なので全く熱くないと言えば嘘になりますが、間接灸ならそれほど熱くありません。(症状などによっては、米粒大以下の直接灸を使うこともありますが、必ず患者さんの承諾を得て行います。)
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《Q06》鍼灸は、どんな病気に効果がありますか?
ギックリ腰、肩こり、五十肩、背部痛、腰痛など、ほとんどの痛みの治療に有効です。
運動器疾患はもちろん、神経系疾患(神経痛・頭痛・めまい・不眠症など)、交通事故後遺症や自律神経失調症、逆子やお子さんの夜泣きにまで適応しています。現在ではWHOが、250の疾患に有効であると認定しており、病院や薬での治療でほとんど効果のなかった疾患に鍼灸治療は適応しています。こんな症状はどう?とお悩みの方は一度ご相談くださいね。
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《Q07》どんなときに鍼灸治療に行くと一番効果的ですか?
慢性的な痛みでしたら、いつでもご来院ください。 基本的には痛みが出てからすぐご来院いただくか、一番辛いときにご来院いただけると良いと思います。 一番辛いときというのは、問題点を発見する早道になりますし、問題点がハッキリ分かれば、治療効果を上げるポイントがわかるということになります。
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《Q08》鍼灸をしてはいけないときってありますか?
お酒を飲んでいる時、伝染病の疑いや衰弱の著しい時、高熱の時、受胎3ヶ月以内などは禁忌とされていますので、お断りしています。
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《Q09》鍼灸は、副作用や習慣性はありませんか?
ありません。
しかし、めんげんといって一時的にいろいろな症状が出たり、だるさが出ることがあります。それは、今まで硬かった筋肉がほぐされて起こった現象なのでご心配はいりません。また、薬のような習慣性もございません。続けていても害もありません。鍼灸治療をすると身体が楽になるので、疲労がたまるとまたやって楽になりたいと思うのです。
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《Q10》治療後、だるくなったり、かえって痛みが増したようなのですが‥‥?
原因としては、過度の刺激によることも考えられますが、心理的な側面(自分ではリラックスしていたつもりでも、無意識の恐怖感・緊張感・不安感で体が硬くなってしまう)や治療後の無理な労働、飲酒、また生体が有益な治癒反応を示したとも考えられます。自律神経バランスの偏っている人、ひどい循環・代謝障害に陥っている人ほど治療後の振り戻しの幅も大きく、身体に強い反応として現れます。
今まで硬かった筋肉も緩み、血液循環も良くなっているので、運動をした後のようなダルさも出やすいのです。そんなときは身体が「横になって休みなさい!」といっている証拠なのです。人によっては、刺鍼して痛みが一時的に増したりすることもあります。これも正常な生体治癒反応です。人は、今まで一番痛みの強かったところが治ると、二番目に痛かったところ(今まで気づかなかったところ)が明確に感じ、そこを一番痛いと感じます。個人差や症状にもよりますが、これらは身体が治っていこうとする治癒過程で必ず起こりうることなので、心配なさらずに治療を続けてください。時がたてば必ず良い結果を期待できます。鍼治療は、悪化していった時期の流れを逆にたどっていくのです。
また、一時的に今までなかったいろいろな症状が出てくることもあります。漢方ではこれをめんげんといって、むしろ効果の現れる証拠とされていますからご心配ありません。 ほかに気になること、ご心配等があればその都度、おっしゃってくださいね。
不安をそのままにしておくことが一番治癒を遅らせるのです。
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《Q11》鍼をしているとき、動いても大丈夫ですか?
大丈夫です。 わざと動いてもらう鍼のやり方もあるくらいですから。まれに内出血をおこしたり、鍼が曲がったりすることもありますが、折れることは決してありません。内出血もだいたい2週間もあれば治ります。
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《Q12》鍼灸をした後、お風呂は入って大丈夫ですか?
大丈夫です。
疲れてしまうので治療直後は避け、2時間後にしてください。鍼穴に関してもすぐにふさがるので、そこからバイキンが入るという心配もいりません。
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《Q13》鍼灸治療をした後、注意することはありますか?
治療後はゆったりと過ごし、緩めた筋肉を休ませてあげましょう。気持ち的に不安定になったり激しく動き回ることは避け、アルコール類も飲まないでください。
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《Q14》どのくらい通院すれば治りますか?
病気の種類、重さ、期間(慢性、急性)などによって異なりますし、ご本人のご希望の回復状態によっても異なります。どんな病気でも病気になった期間が長ければ治るまでの時間もかかりますし、急性なら1,2回で治ります。しかし、痛み疾患のほとんどはだいたい1〜3回ぐらいで緩和します。
まずは3回続けて試してみてください。
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《Q15》鍼から感染したりしませんか?
昔は、1本の鍼を使いまわししたりしていたので、とても不衛生でした。しかし今では、どこの治療院でもすべて使い捨てか、個人専用の鍼を使用しています。当院では、名札をつけて個人専用にし、オートクレーブで高圧滅菌消毒します。他の人がその鍼を使用することのないように名札を必ず本人に確認してもらいます。また、一人一人受け皿などの用具も変え、手指の消毒も徹底しております。ご安心ください。
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《Q16》アトピーや金属アレルギーでも鍼灸治療をやって大丈夫ですか?
ネックレスなどのように持続的に皮膚に接触していると問題になるわけですが、鍼は皮膚との接触面が非常に少ないため問題ないとされています。アトピー性皮膚炎の方は大丈夫ですが、金属アレルギーの方は、100%症状が出ないとは言い切れません。また、接触鍼や置き鍼など持続的に皮膚に接触させる鍼は、ほとんど影響がないとされていますが、当院では念のためお断りしております。
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《Q17》あんまとマッサージと指圧、どう違うのですか?
按摩(あんま)は、さする、もむの意です。中国で発祥したもので、衣類の上から筋を対象に遠心性に行う術です。筋組織の循環を良くし、新陳代謝を盛んにし、生体機能を調整する作用があります。関節運動療法も分けるとするとこの分野に入ります。
マッサージもさするという意味ですが、ヨーロッパで発祥し、じかに皮膚の上にオイルやクリームをつけてさする術です。基本的には求心性に行います。循環系の機能と構造を重視し、血液、リンパの環流を促進、もちろん新陳代謝もさかんにします。
指圧は、「押せば命の泉湧く」の浪越徳次郎先生で有名になりましたが、日本で発祥したものです。垂直、持続、集中の3原則があります。衣類の上から反応点を対象に一点に持続圧をかける術です。体性内臓反射作用、矯正作用を活用して、全身機能の好転を図ります。
現在では、「按摩・マッサージ・指圧」と3つで1つの国家資格免許となっているので区別がつきにくくなっています。当院では、それぞれを使い分け、個人にあった刺激、強すぎず、弱すぎず、納得のいく痛気持ちいい施術を心がけています。
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《Q18》鍼と灸とマッサージは、それぞれ効果が違いますか?
痛みに関しては、やはり鍼の方が有効性が高いようです。例えば、ゴツゴツの登山靴の中の足先がかゆくてたまらないとします。でも、手ではそこを掻けませんよね。鍼ならそのかゆいところに手が届くのです。鍼はマッサージでは届かない奥の筋肉まで緩ませることができますし、ポイントを絞りますので局部の痛み、頭痛、神経痛などに効果があります。文献によると、自律神経のうち交感神経過緊張状態の症状(痛み、コリ、めまい、吐き気など)を抑制する働きがあることがわかってきました。対して灸は、自律神経のうちの副交感神経過緊張状態の症状(喘息、下痢、過敏性腸症候群など)を抑制することがわかってきました。 また、マッサージでは気持ちよさ・養生・慰安的な要素が大きく、病の浅い病気によい、鍼灸では治療的な要素が大きく、病の深い病気によい、と個人的には思っています。持続効果に関しても、マッサージに比べて鍼の方があるようです。刺鍼してからだいたい3日くらいは、身体の中で治療が行われていると思って下さい。3日後に痛みが治まってくる場合もあります。
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《Q19》マッサージは合うのですが、鍼が合わない気がするのですが‥‥?
全身細かくほぐされたい、鍼が怖いというのであれば、無理に鍼をする必要はないと思います。しかし、病状によってはマッサージできない場合もあり、マッサージで病状が変わらなければ、鍼をお勧めすることもあります。一度鍼を受けてみて、効かなかったり、痛かったなどという思いをされた方もいるかと思います。それは、鍼灸師が100人いれば100人ともやり方や得意分野が違うため、効果の判定も一定しないのです。これはとても大きな問題ですが、医者とは違ってやり方や得意分野などを看板に書いてはダメ!と法律で定められているのです。 もっとも先ほども言ったように鍼には“ひびき”という独特な感覚があります。中国ではこの“ひびき”がないと治療効果がないとされています。合わないとは、この感覚が好きか、嫌いかの好みの差である、と私は思います。
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